兵庫県姫路市にて整理収納アドバイザーとして活動されている「いっかいっか」ありもと ようこさん。プライベートでは3人のお子さんの母でもある。元塾講師という経歴を持ち、イラスト、カメラ(一眼レフ)等、多才な彼女に整理収納アドバイザーとしての今と理想の未来を聞いてみた。
長女の「とある言葉」がきっかけでプロの道へ
ー整理収納アドバイザーになられたきっかけはありますか?
ありもと:はい。幼稚園児だった長女に「片付けなさい」と注意していた時、「お母さん、片付けって何することか分からへん!」ってめちゃめちゃ泣かれたんです。いざ「何すること?」って聞かれて何も答えられなかったのがすごくショックで。それで、「片付けって何やろう?」って思ったのがきっかけでした。
それで整理収納アドバイザーの資格は知ってたんですけど、「自己流で何とかなるかな?」と思ってブログや、本、テレビで独学を始めました。その後、友人に頼まれて、片付けに行ったんですが、全然片付けられなかったんです…。
それはどんな風に?
ありもと:時間内に終わらなくて、テーブルの上にモノを広げたまま、やりっぱなしで帰るとか。ほんまに最悪やったんです。
しかも、その友人から、「キーホルダーが見つかれへんねん。」と電話がかかってきて、なんで片付けられる私が片付けさせてあげられなかったのか?が分からなくて、すごくショックを受けたんです。
それで「あぁこれはちゃんと勉強しないと、また同じことを繰り返すな」と思って整理収納アドバイザーの資格に挑戦したんです。
はじめは何から始めたんですか?講座探しから?
ありもと:そうです、姫路で笹田奈美子先生の整理収納アドバイザー2級認定講座を受講しました。でも整理収納アドバイザー2級認定講座は自宅の片付けが出来るようになる為の講座なので、よその家の片付け方までは当然ですが、分からなくて。
もう同じことを繰り返すのが本当に怖くて…。なんであの時、友人に確認せずにモノを捨ててしまったのか?と自分もしんどかったし、相手にも辛い思いをさせてしまったので、その解決策を知りたかったんです。
だから、「これは1級を取らなきゃたぶん分からないだろう」と思って半月後か1ヶ月後に1級認定講座を申し込みました。
やることが早くて素晴らしいですね!それで、その後はどうなりましたか??
ありもと:実は1級の2次試験の課題で、また同じようなことを繰り返したんです。人の家に行って、部屋は片付いたのにその後その状態がキープできなくて、片付けを楽しいと思ってもらえなかった事がすごいしんどくて、1年半くらいブランクが空いたんですよ。
それでもしばらくしてから「やっぱり片付けで人の役に立ちたいな」っていう気持ちがわき上がって来てようやくスタートラインに立ちました。
起業して3年経った今は、「どうしても片付けさせなければ!」っていう気負いがようやく抜けましたし、「片付けという道具を使って一緒に前を向いてやっていきましょう」とお客様を応援できるのがすごい嬉しいです。
将来、どんなプロになっていたいですか?
ありもと:片付けが出来ない人にも寄添わせてもらえるアドバイザーとして選んでもらって隣りに立たせてもらえる人になりたいと願っています。最終的にはお客様が自分で片づけが出来るようになってもらいたくて。
一緒にやってみて「片付けが楽しい!」と思えないと自分で動けないと思うんですね。だから、「ありもとさんに片付けて欲しい」ではなく「片付けが楽しい」とお客様に感じて頂けるようなアドバイザーになりたいですね。
それと、実は『寄添い方を教える講座』を作りたいとチラッと思っているんです。私、失敗した過去3年間の経験を2年ぐらい引きずったんですよ…。それがちょうど今年に入って、苦しい気持ちが取れた頃から割と作業のリピートが取れるようになったんですが、
その時に「このタイミングで声は掛け無い方がいいな」とか「ここは考えてもらうタイミングだな」という感覚がなんとなく分かるようになってきて。そのファシリテートというか、寄添い方講座というカタチで後身を育てられるようになったらいいなぁと思っています。
ようこさんにとっての「寄り添う」とは?
ありもと:「この人になら、自分の全てを受け入れてくれるだろう」と信頼され、安心してもらえる人であることが前提にあると思っています。お客様はとても敏感に感じ取ってしまわれると思うので、不信感を感じさせない、何があっても動じない、という事も必要だと思うんですよね。
「どんなことであってもあなたのことを受け入れますよ」という姿勢でありたいと思っています。ただし、入り込み過ぎないようには気をつけています。仕事の間は何があっても大丈夫!という余裕を持った状態で行っています。
「現場丸わかり講座」のお陰で自然と継続に繋がっている今
作業の稼働率はどんな感じですか?また、何ヶ月程度で終わりますか?
ありもと:作業は月8件程度で、オンラインが2件程度です。1回のご依頼につき、平均5回の訪問で完了して、しばらく経ってからリピートで「別の部屋もお願いしたいです」というカタチが多いです。
次の契約が取れず単発で終わってしまうお悩みをよく受けるのですが、その中でちゃんと継続が取れているのはすごいですね!
ありもと:片プロさんの「お客様の信頼を得る 現場丸わかり講座」でプレゼントされている作業確認書のお陰です!あれがとても役立っていて、自然と次のご依頼に繋がっていると感じています。
受講前は自己流だったので、現場で自分は実際どんなことをしてたかな?とか、もしかしたらお客様に迷惑かけてたことがあったかもしれへんな、とか色々不安だったんですよね。
それを現場経験豊富な先輩方から教えてもらえるってナカナカない機会だから、やっぱりきちんとお金を払って学びたいと思って申し込みました。
どういう手順でお客様とやりとりをしたらいいか?とか、現場に行った時の流れや段どり等、時系列にまとめてくださっていたので、それに沿ってやれば間違いないですね!あと問い合わせのフォームの作り方とか、あれもめっちゃ役に立ってます。受講して本当に良かったなぁ、と思っています。
わ〜、良かった!めっちゃ役立てて頂けてすごく嬉しいです。あれ使うと、継続のご依頼が頂きやすいでしょ?
ありもと:ほんと、すごく自然な流れで次の話が出来るようになったんで、もう本当にね、ありがとうございます!ってこの間個人的にちえこさんにメールしたぐらいです(笑)。本当に素晴らしい講座をありがとうございます。
私たちが一番嬉しいのは講座で学んでいただいたことや特典に付けている資料をがっつり使っていただくことなので、すごく嬉しいです。ありがとうございます。
『お客様から信頼を得る 現場丸わかり講座』
ハウスキーピング協会認定CCS 整理収納サービスキャリア認証制度の最高ランクを持つ
マキさんとさおりさんがダブル講師で登壇。
作業を通してみえてきたお客様のことや失敗も含めた注意点、ご予約から訪問までの流れなど、
作業をするために必要なことを全てお伝えしています。
15,000円/3時間
なるべくコンタクトを沢山取れる場所を作りたくてインスタを選んだ
ちなみに、ようこさんはどこからの集客が一番多いですか?
ありもと:どこからかは分からないんですが(笑)ブログが多いのかな?と感じています。ホームページからLINEに登録頂いてから、が多いと思います。もしくはお客様からのご紹介も多いので、半々だと思います。
SNSで一番力を入れているのはなんですか?
ありもと:やはりインスタですね。写真や動画を作ったりするので時間は意外とかかるんですけど。
ようこさんのインスタ本当に凄いですよね。凄く頑張ってらっしゃるな!と毎回関心してるんです。
ありもと:フィード、ストーリー、リールでテーマを決めています。なるべくコンタクトを沢山取れる場所を作りたいと思っているので、インスタを選んでいることもあります。
文章は割とすぐ書けるから何とかなっているんですが、写真ありきのSNSなので、どこまで出せばいのか悩みますよね。ただ、片付けが楽しいとか、難しくないということを軽く伝えられる場になるように気をつけています。
押し付けるのではなく並走して歩むサービスを心がけている
ようこさんはご自身の苦い経験を経て今、とても活躍されていますが、バーチャル見学というのに興味があります。どんなメニューなんですか?
ありもと:今はお休みはしてるんですけど、私がスマホで自宅を撮影している映像をZoomで見てもらうっていう見学会です。
なるほど!オンラインでの自宅収納見学会ということですね!それって一般とプロ向け、どちらなんですか?
ありもと:元々は、一般向けなんですが、その体験を片付けのプロ向けで「裏側ツアー」として紹介しています。裏側ツアーでバックヤードも見せて、一般の方向けにはバーチャル自宅見学ということで、自宅を見学しながら、片付けの話をするセミナーもやっています。
たしかにオンラインで収納とか見せたいけど、どうやるのか知りたい方いると思います。裏情報知りたいですよね。これからオンラインでの収納見学をやりたい人は裏側を見せてもらえるメリットがあるわけですね!
ありもと:はい。希望があればリクエストも受け付けてるんで、早く知りたいって方はリクエストしてもらえるのが一番早いと思います。
では、今ようこさんが「ウリ」にされているメニューってありますか?
ありもと:ありがとうございます。今やっているのは、訪問サポートと書類整理のサポートを8月くらいから始めさせてもらって、書類を整理するだけではなく、頭の中の整理にもなる。と、お客様には好評をいただいています。
あと、すごく自分で頑張ったけど行き詰まって片付けを頑張りたい方のために、片付けを押し付けるんじゃなくて並走して歩む、考えさせていただくサービスを心がけています。
怒ったり、こちらの考えを押し付けることは絶対しないように気をつけているので、怖がらず、そういうサービスがあるっていうことを知ってもらって、依頼することが当たり前になったらいいな、ってすごく思ってます。
ほんとそうですよね。ようこさんは、怖いとは誰も思いませんので。片プロが太鼓判を押します(笑)!
ありもと:ありがとうございます(笑)。
最後に…整理収納フェスティバルLIVEで出演されるんですよね。どのような経緯で依頼があったのですか?また、あと3週間くらいで本番を迎えるんですけど、本番を迎えるにあたってようこさんの心境はいかがですか?
ありもと:もう、いきなり来ました。(笑)整理収納フェスティバルの事務局からメールがきて、フェスティバルです、事務局です、こういう企画があるんです、どうですか?」と。最初は騙されてるのか?と疑っていました。(笑)でもそんな馬鹿な…と思ってやっぱり少し考えました。
「私で大丈夫かな?」っていうのは一時考えて悩みました。でも、やりたいか、やりたくないかで考えたら、やりたい!のほうが強かったので、お引き受けしました。お願いします、とお返事したのが、たしか7月の頭くらいでした。
(※LIVE内容=オンラインお片づけサポートの現場中継)
心境に関しては、みんなに見て欲しいです!私個人的に整理収納アドバイザーはあくまで<影>だと思ってるんですよ。特にオンラインは離れてるので、口は出せるんですけど作業はできない。
最後はお客様の判断に委ねるしか出来ない。だから私のパートナーを務めてくれた方は本当に頑張ってくれたんです。なんとかしたいって気持ちがすごくあふれたいいビフォーアフターになったのでみなさんに是非見て欲しいです!
そうなんですね!素晴らしいビフォーアフターになっていると思いますので、みなさんぜひ見て下さい。私たちも楽しみにしています!今日は本当にありがとうございました。
ライブ配信での会話も含めてのインタビューにご協力頂きありがとうございました!
ありもとようこさんの今後のご活躍、影ながら応援させていただきます。